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国際こども教育フォーラム(第2部)

2017/10/07 4:41

国際こども教育フォーラム(第2部)

みなさん、こんにちは!
スポーツの秋、食欲の秋、文化・教養を深める秋ですね♪
今回のピックアップは先日9/18(月)に開催された国際こども教育フォーラムの第二部の様子をご紹介いたします。
(第一部に関しては9/20のピックアップをご覧ください)

■ フェリシアこども短期大学 国際こども教育フォーラム ■
保育の「今」と「これから」
- グローバルにいきるこどもたちと響き合う -

<第一部>
「カナダにおける乳幼児教育との対話から学びの報告」
 ・カナダ・ブリティッシュコロンビア州、バンクーバーについて
 ・ブリティッシュコロンビア州の幼児教育概要
 ・「多文化保育実習」概要
 ・“対話的”学生・引率教員報告(多文化・多言語と幼児教育)

第二部はKym Scottさんによるイギリスの乳幼児教育についての講話からスタートしました。

<第二部>
日英との対話  司会 森 眞理  1. 今、イギリスでは ~乳幼児教育のチャレンジ~ 
Ms. Kym Scott 通訳:土井上 丞二氏(幼保連携型こども園和光園長)
2. 日本におけるプロジェクト・アプローチ保育の実践と可能性
福田 泰雅 本学講師
3.グループセッション ~ティータイム~

- 講師紹介 - 
Ms. Kym Scott
イギリスの幼児教育の現場経験を持ち、イギリス国内外の研修会の講師や現職者向けの実践アドバイザーとして活躍。
著書“A Place to Learn”他、幼児教育系雑誌にも多く寄稿。
「こども自身が自らの学びをリードしていくこと、それを大人はどのようにサポートしできるのか」をテーマとして
こどもの表現活動に着目している。ロンドン在住

福田 泰雅
社会福祉法人赤碕保育園(鳥取県)の理事長であり、2017年から現職。「自ら主体的に生き、環境と対話し、共に学び育つ」
とする赤碕こども園の保育実践に学ぼうと、全国から多くの保育関係者が訪れている。
著書『保育のなかのアート』(小学館,2015)(共著)、プロジェクト・アプローチについての執筆多数

1.「英国における乳幼児教育保育 ~過去・現在・未来との対話から~」
Ms. Kym Scott   通訳:土井上 丞二氏



イギリスの乳幼児教育・保育の歴史や概要、現行の乳幼児教育に与える最近の影響について、レッジョ・エミリアのアプローチの
影響を含め、乳幼児教育のこれからについて等、たくさんの動画や写真を用いながら話されました。
現行のイギリスでは0歳から5歳までの乳幼児の養護と教育に携わる人は、法律により関連する法令で 定めた枠組みの中で活動しなくてはなりません。
政府による幼児教育の厳格化やテストの導入が検討される中、多くの教育現場では独創的な手段で 学習指導要領に従った教育をしなくてはならないという問題を乗り越えているとのことでした。

次に日本におけるプロジェクト・アプローチ保育の実践と可能性として本学講師の福田 泰雅の講演がありました。

2.「日本におけるプロジェクト・アプローチ保育の実践と可能性」
福田 泰雅

グローバルの視点からの世界の課題と日本の課題からに始まり、「探求すること」とは、「私」が育つことと社会性の育成との関係、
フッサール、ワロン、ジョン・デューイなどの哲学について、遊びと「身体性、情動、認知」との関係、遊びにおける
フロー体験が生涯必要な学びに関係すること、日本が関係性の中で保育するための課題(保育が置かれた状況の認識、環境による
保育の意味の問い直し、保育環境の見直し、行事保育の見直し等)、プロジェクト・アプローチによる保育について、
こどもたちに何ができるだろう、こどもたちと何ができるだろう等、理事長を務める園での事例をまじえながらのお話しになりました。
こどもたちが日常の生活を送る中から多くの事を学び、自らの好奇心から楽しく探求することで様々な物事と関係しながら発達・成長
していくことのすばらしさを出席者の皆様と共有することが出来たと思います。



講演の後は、2つのグループに分かれて茶話会形式のグループセッションをおこないました。
今回出席された方は、本学の学生、専攻科生、教職員に始まり、他大学の学生、幼稚園・保育所にお勤めの現場の先生や園長、 その他の教育関係者、研究者など保育に関心の高い方々が多く、大変熱いグループセッションになりました。参加された方たちは 英語による討議にトライしたり、お帰りの飛行機の時間と睨めっこしながらも、ぎりぎりまで情報交換をされる姿が見られ、 保育の「今」と「これから」について存分に共有することが出来たと感じられました。



乳幼児保育の現場においても、国際化の波は押し寄せており、避けては通れない課題となっております。
異なる言語や文化、宗教や習慣の違い、肌の色など、お互いの違いを受容し、理解することが今後ますます重要になって くることは間違いありません。
本学ではこのような「グローバルにいきるこどもたちと響き合う」ための場をこれからも創っていきたいと考えています。